んげです。
先日の連休に宮城県丸森町の災害ボランティアに参加してきた。体験記です。
きっかけ
正直、ボランティア活動にこれまでほとんど縁がなかった。
地域の清掃とか、そのくらいしかやったことがない。
今回はパパ友に「丸森町にボランティアに行きませんか?」と誘われたのがきっかけ。
実はあんまり行きたくなかった。めんどくさい・・・
と思ったけど「一生に一度くらい体験してもいいか」くらいの意識で一緒に行くことにした。
持ち物
・作業に適した服装
・着替え(汚れる可能性が高い)
・手袋(軍手より防水性が高い物が〇)
・長靴(作業内容によるがある方が良い)
・タオル(汗をかく)
・飲み水(飲料水は住民優先)
・食事(支給される場合は不要)
・保険証(コピーでもOk)、現金(必要な分だけ)
ボランティアセンターで荷物を預かってくれることもあるらしいが、貴重品は自分で管理。貴重品はまとめて携行できるようにした。今回は着替え等はバスに置いていくこともできた。
当日 出発
山形県社会福祉協議会事務所に7:30集合。
どんな人が参加しているんだろう?と思っていた。集まったのはいかにもボランティア慣れしてそうな人、初めて参加という人もいた。若い女性もいた。若い女子大生に二人組がいたのは意外だった。いかにもスタバでプラペチーノ飲んでそうなタイプ。
山形県北部からきた人もいた、ここまで車で二時間かけてきたらしい。この人はあちこちボランティアに参加しているようで、バスが出ると助かると言っていた。(会話したのではなく盗み聞きです)
集合場所を7:50頃出発。
この三連休は社会福祉協議会運行のバスがでた。(ボランティアバス)正直、こういうバスがでないとボランティアに参加しようと思っても自分で現地まで行くことを考えるとなかなか難しい。
被災地は、公共交通機関がマヒしていることがほとんど。
実際今回行った今のところ丸森町も車でしかアクセスできないらしい。
ボランティアに来てくれる人を増やそうと、全国の社会福祉協議会でボランティアバス「ボラバス」を出すらしい。今回一緒に活動した人も「バスが出ることを新聞で知って参加することにした」と言っていた。
バスの中で社協のスタッフから案内があった。
① 現地は混乱しているので、ボランティアに行っても受け入れ側がバタバタして待たされることが多々ある。イライラしないで待つ。人にも自分にも優しくしてください。
② 不満、不安なことは口に出してよい。隣の人に行ってみることで意外と何でもないことだったりする。ボランティアに行ってるのだから~と我慢する必要ない。
③ 焦らず、ゆっくりと作業する。被災された方は毎日片づけ作業で疲れているし、急いで作業しようと思っていない。ボランティアが慌てて作業しても迷惑、被災者側のペースで。
とのことだった。なるほど、少し気が楽になった。
到着
10:30頃?だったかな?丸森町ボランティアセンターに到着。
町役場のすぐそばだったが、近隣の建物は一回の半分くらいまで水に浸かった跡が残っていた。道路や地面は土(乾いた泥)が堆積している。
ボランティアセンターはバタバタしているようでバスの中で待機。
少し待って、ボランティア派遣先の地区のボランティアセンターにバスのまま移動。
移動後バスを降りて地区のボランティアセンターへ。
小学校のグラウンドには被災ごみが山となって積まれていた。
そしてフェンスがひしゃげている。これって水圧で倒れたのかな?
他にも小屋が倒れたり、ブロック塀がなぎ倒されていたり。地震が来たわけでは無いから浸水した水の水圧で倒れたものだろう。こういった被害もあるのは知らなかった。
11:00頃、オリエンテーションで軽く説明をうける。
この辺りは、ボランティアに行った前日に水道が復旧したらしい。それまではボランティアセンター(地区のコミュニティセンター)に設置してある飲料水のタンク、トイレは仮設トイレで対応していたらしい。台風から二週間たっているのだがやっと水が使える状態になった。水洗いができるのでこれから本格的に片付けになるらしい。
オリエンテーション後、マッチング。私とパパ友、あと二名男性四名で床下の泥掻きの要請のあった民家へ移動。
移動中。道路の両脇には流れてきた稲わらが積まれていた。
午後になって、災害派遣のトラックが改修にきて住民やボランティア総出でトラックの荷台に稲わらや木片を積んでいた。中学生や小学生ももくもくと手伝いをしていたのが印象的だった。
作業開始
11:15頃作業開始。
お手伝いした家は床上1m以上浸水したらしい。和室の畳を取り除き、床板をはがして床下の泥の除去をしていた。
家主と息子さんで半分くらい泥の除去をしていて、その作業のお手伝い。
布基礎(基礎の底面が地面(土や砂利))の住宅で、一見堆積した汚泥と地面の堺がわからないが、汚泥をスコップですくうと別の土が出てくる。
汚泥はよく言えばチョコレートババロアみたいな状態。しかしずっしり重い。15分間ほどスコップで掬いバケツに入れていると息が上がり全身汗だくになった。
これはキツイ・・・
午前は30分作業して11:45頃休憩。そのまま12時になったので、地区のボランティアセンターに戻り昼休憩をした。
今回のボランティアは費用1000円。え?ボランティア参加にお金かかるの?と思ったがお昼に弁当を支給された。一応弁当代という費用、またバスもでるのでバス代₊弁当と考えると割安だった。実際、交通費は自分で行くと1000円以上かかる。
昨日から営業再開したという、丸森町のお弁当屋さんの弁当だった。
かなりボリュームがあり、おじさんには多すぎるwそして美味しい弁当だった!
弁当を食べ、一緒に活動する方やほかのボランティアの人と話しながら休憩。
あ、通行人が写った・・・
昼休み、作業前少し時間があったので氾濫した川の堤防にのぼってみた。
堤防の上は歩道になっているようだが、歩道の手前に流木がいくつあった。また河原の木には流木の枝がいくつも引っ掛かっている。この写真じゃよくわらかんですね
川の対岸の山のふもとまで水だったらしい。
午後の作業開始
13:00、午後の作業開始
引き続き、泥の掻きだし。完全に肉体労働!腰が痛い、足もいたい。
道路や付近の乾燥した土の粉塵が舞うのでマスクをして作業だが、汗でマスクもびっちょり。30分に一回くらい交換しつつ作業する。
今回は15時で終了だった。午後は2時間の作業。
今回初めて知ったのだが、ボランティア活動は時間が決まっている。時間になったら作業途中でも切り上げて撤収。
これは、ボランティア側にとっては一日の作業だが、被災地にとっては毎日続く復興作業の一日であって、被災地側の負担軽減の意味らしい。またボランティア受入れの運営側も被災者でありボランティアが戻らないことで余計な手間をかけてしまうので時間厳守がルールとのこと。
結局、3時間弱の作業だった。しかし、ボランティア先の家主の今日の目標と言っていた、和室の泥の掻きだしはほぼ完了でき、感謝していただけた。
帰路
16:00、バス出発。
バス出発してすぐに寝た!イヤー疲れた・・・
この作業が毎日続く。もちろんこのほかの作業もある。自分の身に同じことが起きた場合、自分の街が被災した場合、ボランティアの助けは非常にありがたいだろうなと実感し、少しは自分も役に立てたのかと思うことができた。
まとめ・感想
人生初のボランティアだったが、良い体験になった。
注意事項として
・民家などむやみに写真を撮らない。SNSにあげるのは控える。(まあ被災地でなくても当たり前のこと)街並みや個人が特定できない場所、家主の許可を取った場合なら撮影OKとのこと。今回写真が少ないのはそのため・
・ボランティア保険への加入が必要。300円(個別で入ると350円)
・時間厳守(特に終了時間)
・個人で行くより、ボランティアバスで行く方がはるかに楽。自治体の社会福祉協議会のHPで情報収集できる。
とにかく疲れた。やっと水道が使える状態とのことで、住民の皆さんの苦労は想像に難しくない。被災地の自宅の一階部分は使い物にならないので二階で暮らすか避難所で寝るか。どう考えても疲れがたまる。
私は一日の作業でクタクタだ。「被災地のペースでお手伝いすること」と再三言われた意味が分かった。
本当に良い体験ができた。行く前は今回だけと思っていたが、自分に余裕があればまたお手伝いしに行きたいと思った。